新しい水槽を日別で立ち上げる
立ち上げは我慢の待ち時間ではありません。2つの段階がある測定可能なプロセスで、記録を続ければその両方を目で追えます。
新しい水槽には水とろ材があり、役に立つバクテリアはまだいません。「立ち上げ」とは2つのコロニーを育てることです。アンモニアを亜硝酸に変えるもの(Nitrosomonas とその仲間)と、亜硝酸を硝酸塩に変えるもの(Nitrobacter とその仲間)。両方が揃うまで、魚の排泄物から出るアンモニアの行き場はありません。
「丈夫な魚を入れる」より魚なしで立ち上げる理由
魚を入れながらの立ち上げも不可能ではありません。実際、ほとんどの人はそうやって始めました。ただしそれは、えらを恒久的に傷つける濃度のアンモニアと亜硝酸に生体をさらすことでもあり、しかも目立つ症状が出ないことが多いのです。魚なしの立ち上げは、魚を計量できるアンモニア源に置き換えます。管理しやすく、解釈しやすく、何も犠牲にしません。
短くまとめると
- 水を張り、塩素中和剤を入れ、ヒーターを実際に使う温度に設定し、フィルターを回します。それだけです。
- アンモニアが 2 ppm になるよう添加します(塩化アンモニウム溶液をラベルどおりに。餌や死んだエビではいけません)。
- アンモニアと亜硝酸を毎日測定し、両方を記録します。ここが飛ばされがちな工程で、唯一何かを教えてくれる工程です。
- アンモニアが24時間でゼロになり、亜硝酸が上がってきたら第2段階です。アンモニアは1〜2 ppm を保つように添加を続けます。
- 2 ppm のアンモニアが24時間で消え、亜硝酸がゼロの状態が2日続けば立ち上がり完了です。硝酸塩は高くなりますが、それが狙いです。
- 大きめの水換え(50〜80%)で硝酸塩を下げ、魚は一度にではなく少しずつ追加します。
4〜6週間の数値の動き
| 段階 | アンモニア | 亜硝酸 | 硝酸塩 | 意味 |
|---|---|---|---|---|
| 0〜3日 | 2 ppm(添加) | 0 | 0 | まだアンモニアを消費するものはいません。 |
| 4〜10日 | 24時間でゼロ | 上昇中 | 低い | アンモニア酸化菌が定着しました。 |
| 10〜25日 | 添加後ゼロ | ピーク後に低下 | 上昇中 | 亜硝酸酸化菌が追いついてきます。 |
| 25〜40日 | 24時間でゼロ | 24時間でゼロ | 20〜80 ppm | 完了。硝酸塩が水換えの指標になります。 |
3週間なら早い方、6週間は標準的、8週間かかるのは水槽が低温、pH が低い、KH がほぼゼロのときです。必要なバクテリアは24°C 以下や軟水・酸性では遅くなります。「遅い」と「止まっている」を区別できるのは、毎日記録しているからです。
立ち上げが止まる3つの原因
- pH の急落。 硝化はアルカリ度を消費します。KH が低く pH が6.0を下回るとバクテリアは働きません。pH だけでなく KH も測ってください。
- アンモニアの入れすぎ。 およそ4〜5 ppm を超えると亜硝酸の酸化が阻害され、立ち上げが長引きます。「キャップ1杯」ではなく2 ppm を添加します。
- フィルター停止・ろ材の交換。 バクテリアはろ材に住んでいます。水道水ですすいだりカートリッジを替えたりすると、時計が振り出しに戻ります。
立ち上げを正しく記録する
立ち上げは、この趣味で日次の数字が週次の数字より重要な唯一の場面です。水質テスト記録にアンモニア・亜硝酸・硝酸塩・水温を毎日記録し、添加のたびに量を書き添えます。2週間分あれば、亜硝酸が下がり始めた正確な日が分かります。水槽が転換した日であり、そのままなら諦めてバクテリア剤を買っていた日です。
最初の1か月を記録し続けると、基準も手に入ります。この水槽が安定しているときはどういう状態か、という基準です。次のトラブルが明白になるのは、その基準があるからです。
よくある質問
立ち上げを短縮できますか?
アンモニアを放出する底砂なら添加は不要ですか?
立ち上げ中に水換えは必要ですか?
次の水換えはもう予定に入っています
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